外反母趾の原因

外反母趾の原因には、先天性のものと後天性のものがあり、後天性では、一般的に足に合わない靴や生活様式が原因と言われてきました。
しかし、当研究所では後天性の大きな要因は『間違った歩き方』にあると考えています。

外反母趾の変形の原因

メカニズム1.
親指を含めた足部の筋力低下

足には「土踏まず」があり縦横にアーチを形成しています。
歩く際に、指の付け根部分で体重を支え、そこから地面を蹴り出すような「間違った歩き方」を続けていると、足の横アーチを構成する筋肉が衰え、横アーチが徐々に崩れて「開張足」と呼ばれる足の横幅が広がる状態になります。
筋肉が緩み足の横幅が広がる一方、親指の筋肉は縮んで親指を小指方向(外反)へ引っ張るため、親指は徐々に曲がって変形が進行していきます。

メカニズム2.
親指への継続した外反(小指)方向への圧迫

外反母趾の方の歩き方には、「親指の付け根で地面を蹴りだすように歩く」という、共通した特徴がみられます。
親指の付け根で地面を蹴りだすと、歩行の際に足が内側に捻じれるため、常に親指の側面に地面からの圧力がかかります。
この歩き方を続けていると、本来体重を支えるべき親指が正しく使えていないので、親指の筋力が低下してしまい、歩く際にかかる地面からの継続した圧力に逆らうことができなくなり、徐々に外反変形が進行していきます。
※縦アーチを潰すように内側に捻じれる状態を医学用語では過回内(かかいない)と呼んでいます。また、このような歩き方を「過回内歩行」と言います。

  • 指を使っている正しい歩行
  • 親指の付け根で蹴ると①内側にねじれる②

外反母趾の痛みの原因

メカニズム1.
『間違った歩き方』による地面からの過剰なストレス

当研究所では、外反母趾の痛みの原因は『間違った歩き方』によって親指の付け根に長期にわたり衝撃や負担がかかり続けた結果だと考えています。
歩いていない時でも患部がズキズキと痛む場合がありますが、この症状は長時間歩いた後に発症することが多く、やはり歩き方に原因があると考えられます。
外反母趾の方の親指の付け根を横から観察すると太く膨らんでいます。
この膨らみを触診すると、急性炎症の腫れにはない、骨が膨隆しているような硬い触感があります。これは、日々の歩行で親指の付け根が地面に叩きつけられる衝撃と、体重を支え続ける負担で、親指の付け根の骨膜や毛細血管が破壊され骨化した結果だと考えられます。
その部分が、歩行のたびに刺激を受けることで痛みが生じます。

  • 付け根へのストレス
  • 膨らんでいる付け根

メカニズム2.
過回内歩行による靴からの過剰な圧迫

外反母趾の要因となる『間違った歩き方』は、親指の付け根の部分で地面を蹴り出すように歩くため、足が縦アーチを潰すように内側に捻じれ(過回内)ます。
足が内側に捻じれることで、ただでさえ張り出ている親指の付け根(特に側面)に靴から過剰な圧迫が加わるため痛みや炎症が起きます。
歩行改善に取り組むと、変形がまだ改善していないにも関わらず、今まで痛くて履けなかった靴が履けるようになる場合があります。
これは過回内歩行が改善されて、親指の付け根に靴からの刺激がなくなるためです。

  • 指を使った正しい歩行
  • 内側にねじれる過回内歩行

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